スローガン

新風を捲き起こせ!
~挑戦こそが新しい淡路島を切り拓く~

はじめに

昨年度、私たちの世界は大きく変わりました。新型コロナウイルスの感染が世界中で拡大しはじめ、3月にはWHOが「パンデミックと特徴づけられる」と評価し、日本でも初めての緊急事態宣言が発出されました。私たちはグローバル時代の感染症の脅威を知ることとなり、新しい生活様式に慣れていく必要性に迫られました。そして、症状に苦しむ人々の早期回復への祈りと帰らぬ人となった方々へ哀悼の意を示すと共に、一刻も早い事態の収束を願い続けています。
この未曾有の災禍を前にしても、地域も人も新たなる一歩を踏み出す必要があります。過去の先輩方も様々な困難を前に、それを乗り越え新たなる一歩を歩んだからこそ、今の私たちがあります。そして、困難の中にこそチャンスがあるはずです。既存の考えを捨て、新しい風を吹かせることのできる今こそ、我々新しい時代を担うリーダーたる青年会議所メンバーが活躍できる時です。
そして、私たちの住む淡路島には多くのポテンシャルがあります。くにうみ神話を代表とする世界へ誇れる文化とこれまで諸先輩方が培ってきた風土、そして私たち一般社団法人淡路青年会議所の若い力があります。それらをもう一度見つめ直し、これからの新しい社会と共に希望に満ちた未来への運動発信を行ってまいります。

変革を迫られる前に変革せよ

未来の淡路島を想像するとき、どのような想像をするでしょうか?
淡路島の場合、「未来」をどの時点で考えるか、行政のことを指しているのか、どの地域を指しているのか、世代、住まう地域、社会的立場それぞれによっておそらく十人十色の未来の淡路島が見えてくるのではないでしょうか。まちづくりにおいて、もっとも難しいことの一つに目指すべき地域の形が人それぞれだということがあげられます。そして、既存の地域財産がある場所ほど、変わる必要性を感じないし、新しい人が多い地域ほど変わるべきと考えると思います。現在の淡路島はその両方を内包しており、伝統、文化、風土、立地、そこに新たなる注目度を持った淡路島は新しい場面に立とうとしています。だからこそ、我々一般社団法人淡路青年会議所は未来を想定した明るい豊かな淡路島を指し示す必要があります。そのためには、潮流を鑑み、時代の先駆けとしての想いと意思を貫けるよう、自分たちが正しいと考える意見を発信し続けなければなりません。さらに、島民と想いを共有できる場を創り、島民以外にも発信する必要があります。「変わる」ためには、内からの力と外からの力が必要です。我々には、長年に亘り「淡路はひとつ」の理念のもと、地域のひとづくり・まちづくりを目的とした活動を行い、未来を想う諸先輩方によって、連綿と繋がってきた「淡路島一市運動活動」の記録があります。そのどれもが、既存の壁と新しい風の間で活動をしてきました。残すものを見極め、既存のものを磨き上げ、新しいアイディアを取り入れる。この繰り返しが我々の青年会議所活動を築き上げてきました。未来を創るために、今しかできない、今だからできる「淡路はひとつ」を目指して我々が率先して活動してまいります。その先に、必ず明るい豊かな淡路島があります。

同志を集う→同志が集う

青年会議所は、20歳から40歳までの限られた時間の中で活動するため、常に人は入れ替わります。必要でないものは淘汰される時代でも、世代を超えて存在し続けている青年会議所は、常に新しい考えや時代の変化に組織として対応できている証拠でもあります。ただ、その価値は入っているだけでは、見出すことができない団体です。実際に汗を流し、活動することで、その「面白さ」を知ることができます。そのため、何もせずとも人が集まる組織ではありません。一人ひとりと膝を突き合わせ、想いを語り、ともに淡路島について、地域について語り合える仲間を創りましょう。その結果、この組織でしか出会えない仲間と時間を共有することは、その人の人生においても大きな糧にもなるはずです。
拡大活動は単に組織を大きくするためだけのものではなく、私たちの想いを拡げる活動にほかなりません。同じ志を持った仲間を集めるだけではなく、淡路島を想える仲間が集える場であることを拡げてください。同志を集うだけにとどまらず、同志が集う場としてJCI淡路の魅力を拡げてください。メンバー一人ひとりが広報となりJCI淡路の想いと魅力を伝えていきましょう。そして、地域の未来を考える人財を一人でも増やしていくことが、将来の淡路島の発展に繋がり、淡路島の魅力へと繋がっていきます。

人は人でしか磨かれない

コロナ禍によって、JCI淡路も数か月活動自粛を選択しました。その間、人と人が会えることの大切さ、議論できることの喜びを改めて知ることができました。実際に会い、自分たちの意見を戦わせ、口角泡を飛ばす様子は青年会議所活動で最も大切なものの一つであると改めて知ることができました。青年会議所活動のほとんどのものは、委員会から始まります。しっかりした委員会活動とその中で行われる議論が2021年度の青年会議所活動を創っていきます。そして、委員会では相手の考えを尊重しながらも、わがままに意見を出してください。既存のものに縛られた意見ではなく、自由に考えてみてください。そして、それらがなぜダメだったのかを考えてください。その繰り返しによって、素晴らしい例会や事業が創られてきます。そして、そのような議論ができる「場」をメンバー一人ひとりが創っていければと思います。少し前まで博学多識の人は、それだけで尊敬の的になっていました。しかし今、様々な知識や情報は私たちの手元にあります。私たちが常に持ち歩いているスマートフォンの中には、想像を絶する量の情報が溢れかえっています。そのような時代だからこそ、知識ではなく知恵を持たなくてはなりません。そして、知恵を得るためには、思案を重ね、素晴らしいものは模倣し、そして最後に経験することが必要です。そのすべてが青年会議所活動には詰まっています。メンバー全員がJCI淡路に所属していることの意識と未来の淡路島を想い、次代へ繋げられる活動を行います。

メッセージを発信する

組織の社会的ブランディングを行うにおいて、広報は重要な役割を持っています。そして、JCI淡路の社会的なブランディングとはどのようなものかと考えたとき、#若さ #積極的な活動 などポジティブなイメージであってほしいです。そのためには、常に新しい媒体はないのかという研究と、積極的な情報発信によるイメージを創る必要があります。新しい媒体からの発信はそれだけで若さのイメージに繋がりますし、発信回数の多さは積極的な活動をアピールできます。もちろん、発信内容も熱く、充実したものでなければなりません。そして、発信回数の多い組織は、実際に積極的に活動しています。常に発信方法と発信内容にアンテナを張り、私たちの活動をより多くの方に、ポジティブに知ってもらう必要があります。
また、ブランディングを行うためには、自分たちの価値をしっかりと見出すことが必要です。月に一度必ず顔を合わす例会を大切にし、事業一つ一つがJCI淡路を創っている気概をもち、メンバー一人ひとりが淡路島の未来を担っていることに誇りを持ちましょう。そして、青年会議所の三信条である「奉仕・修練・友情」は、我々の揺るがない価値観となっています。若い世代が集まり、地域を想い、自らを高め合うことができる青年会議所として、しっかりと実践を行い、対内対外へ発信する。この繰り返しにより、JCI淡路の価値はかけがえのないものとなるはずです。

むすびに

我々一般社団法人淡路青年会議所は「淡路はひとつ」の理念のもと、先輩諸兄が紡いでこられた志と伝統を継承し、59年目を刻みます。どのような状況になろうとも、我々はこれからも貫くべき理念を共有し、メンバーが一心に活動をしていかなければなりません。これまで関係した様々な方に感謝し、過去から受け継いできた志を継承し、次なる一歩へと進むべく、組織として、人として、そして何より地域に対して、新しい時代に向けたムーブメントを起こすことが求められています。
淡路島の未来を夢見てください。2019年末から始まった新型コロナウイルス感染症の流行は、これまでだれもが体験したことのない災害であるといえます。それでも、暗く下を向き歩き出すよりも明るい夢を見ながら走り出しましょう。いつの時代も困難が目の前にあった時に、立ち上がり、以前よりも発展させることができたのは、その時代の若者たちでした。そして、今それができるのは、経験がないからこそ挑戦できる青年たちであり、変革を恐れず行動できる地域のリーダーであり、多くの同じ志を絆として持っている我々青年会議所のメンバーです。

夢なき者に理想なし
理想なき者に計画なし、
計画なき者に実行なし
実行なき者に成功なし
故に、夢なき者に成功なし。  ―吉田松陰―

明るい豊かな淡路島となる夢を共に創りましょう。