スローガン

 

2022年度 理事長所信

はじめに -知覚動考(ちかくどうこう)-

私たち青年会議所は、いつ、どのような時代においても社会に対し前向きな変革を起こそうと熱い想いで運動を行ってきました。私たちを取り巻く社会や経済環境は日々目まぐるしいスピードで変化しています。また新型コロナウイルスの蔓延や自然災害など、今まさに様々な課題や問題が私たちに降りかかり、難しい判断をしなければならない場面に直面していると言えるでしょう。しかし、私たちは決してその歩みを止めることは許されないのです。「知覚動考」という言葉があります。人が何かを吸収して、成長する行動パターンの1つを説いた言葉です。私たちがいかに学び、知識を得ようともそれだけでは何も変わりません。何事においても思考を深めることは重要ですが、その時間が長ければ長いほど最初の一歩を踏み出すためには多大な労力が必要となります。学び、知識を得たならまずは行動に移す。そこから新たな視点や気づきを得て、さらに考えを巡らせることで自分のものとし、人は成長していくのです。このような激動の時代だからこそ、青年経済人として真摯に現実と向き合い、しがらみやこれまでの常識にとらわれることなく様々なことに挑戦してまいりましょう。そしてその行く先には必ず淡路島の輝く未来があるはずです。正しい努力や行動をすれば必ず世の中は変わると信じています。恐れず勇気を出し、メンバー全員で決意の一歩を踏み出しましょう。

 

 

創立60周年を迎えるにあたって

「現代の淡路島、将来の淡路島の開発と発展」――59年前に1市10町より集まった志を同じくする40名の青年により立ち上げられた淡路青年会議所 設立趣意書の1節です。単年度制の青年会議所では、組織が毎年刷新され様々な事業が構築されていきます。諸先輩方はこれまで、1年間という限られた時間の中で、淡路島に対し精一杯の情熱を注ぎこみ、地域の成長や発展を積み重ねてまいりました。創立60周年という『節目』を迎える本年は、先輩諸兄のたゆまぬ努力と情熱による足跡を辿り、受け継がれてきた歴史や伝統を強く感じ取ることで、さらなる発展の光を見出す重要な1年であると考えます。

これらの想いを胸に抱き、周年事業では先輩諸兄やこれまで運動に対し賛同してくれた多くの皆様に感謝と敬意の気持ちを表し、その日、その空間にいる参加者全員の心を動かすような事業としてまいりましょう。

 

 

淡路島一市へ、未来を描く

一昨年から続く新型コロナウイルス感染症を機に、今、地方への関心が高まっています。急速に普及したテレワークにより、地方に居ながらにして都市部と同じように仕事ができるようになり、その上で豊かな自然や住環境を求め、都市部から地方へと人の流れが生み出されました。ここ淡路島においても企業移転や移住者が増加傾向にあります。しかしそれは一過性のものに過ぎません。今後も淡路島はさらに魅力を高め、その存在価値をより広く示していくことが必要があります。しかしそれには、国生み神話が見直され脚光を浴びたように、淡路島の歴史や伝統・文化などのアイデンティティをより磨きをかけることが重要です。また淡路島の周辺に目を向けると、2025年に開催される日本国際博覧会(大阪・関西万博)やIR(統合型リゾート)構想、紀淡海峡大橋など、今まで以上に淡路島の立地的優位性を活かすべき絶好の機会が訪れます。これらは、三市がそれぞれ独自に取り組むのではなく、淡路島全体としての取り組みが早急に求められていることを表しています。私たちは今ここを、これまで以上に重要な変革の起点と捉え、淡路島の未来に責任を持ち行動していかなければなりません。しかしそれには「淡路島をどうしたいのか」という私たち独自の未来像を示す必要があります。本年度は、これまで以上にしがらみや常識にとらわれない、また青年としての目線をもって希望溢れる淡路島の未来を描いてゆきます。私たちが島民の皆様と共に淡路島一市に向けて更なる歩みを進めるための羅針盤を築きましょう!

 

 

最高の仲間と共に

近年、全国各地の青年会議所で会員減少と共に挙げられる問題が在籍年数の短期化です。JCI淡路でもコロナ禍での活動しか知らない世代も存在します。このような状況下での課題は、JCI淡路がもつ存在意義やその素晴らしさに気づくことなく卒業を迎えることにあると考えます。

これまでの経験上これらは、日々の活動を通じて得られることが多く、積み重ねが必要不可欠です。私たちは月1度の例会、様々な事業だけでなく日々の活動やメンバー同士の交流を通じて青年会議所を深く理解し、魅力を見出していくのです。そのためにも、まずはJC活動の基本である委員会を活性化させたいと思います。思い起こせば、私自身も入会当初はわからないながらも委員会に参加し、活発な議論の場を経験していく中で、いくつもの事業が形づくられる様を目の当たりにしてきました。これらの体験こそ、今の私の血となり肉となっていることは言うまでもありません。委員会メンバー全員で同じ目的を共有することで、各々が責任感をもって、自ら進んで役割を果たしていく1人ひとりが活きる委員会としましょう。そして、その上で各委員会の連携強化も忘れてはなりません。委員会で作り上げられたどんなに素晴らしい事業も1委員会の奮闘だけでは、よりよい事業とはならないでしょう。各委員会がより綿密に連携すれば、JCI淡路が行う事業の波及効果はより大きなものとなるはずです。本年は、活動全般を通して出席率向上に努め、関わる機会を大切にしていきましょう。私たちの時間は無限ではありません。最高の仲間と共に活動できる限られた時間を大切にしていきましょう。

 

 

想いをつなぐ会員拡大

今、淡路島は大きな変革の時を迎えようとしています。私たちはこれまで以上に未来に向けた続可能な淡路島を強く意識した活動・運動をしなければなりません。そのためにまず必要なことは、私たちの想いに共感して自らや地域の可能性を信じ行動できる、能動的な人財を一人でも多く地域に創出することであります。つまりそれは、会員拡大こそがまちづくりの第一歩ということを表しています。だからこそ私たちは多くのメンバーを集い、発展・成長となる機会を共にしていかなければならないのです。

またメンバー数が多ければ多いほど、私たち組織の可能性も増大します。例えば、多くのメンバーが集えば多くの意見が集まり、考え方や価値観の異なるメンバー同士が議論することで、大きな創造力が生み出されます。そうして生み出された運動の発信力や影響力もメンバー数に比例して大きくなることは間違いありません。「数は力」と捉え、会員拡大活動に邁進しましょう。しかしながら、新型コロナウイルスの蔓延により会員拡大活動そのものが難しくなっているのも事実です。これまでの当たり前が当たり前でなくなったニューノーマルと言われる時代の会員拡大活動に必要なことは、私たち自身が青年会議所の価値を強く信じることです。青年会議所のある人生を誇れる活動を行ってまいりましょう。そうすれば、自ずとそれらが言霊や立ち振る舞いとして現れ、想いが届くはずです。メンバー全員でJCI淡路の価値をより深く認識し、次代に想いをつなぐ会員拡大に取り組んでまいりましょう。

 

 

戦略的広報の実施

これまでマスメディアの独壇場であった発信手法は多様化し、時代が変化するにつれ、本当に伝えたい情報は自らが発信し如何にして見てもらうかを工夫する時代となりました。私たちJCI淡路の資源もメンバーの時間も限られています。想いを込めた事業は、最大級の波及効果で実施したいものです。そのために欠かせないものが戦略的な広報の実施です。JCI淡路という組織や行う事業の魅力を余すところなく伝えるためには、事業報告や告知など全ての情報発信を、どこに焦点を当て、いつ、誰に、何を、どのようにして届けるのかといった戦略性をもって取り組む必要があります。また、私たちが今持っている情報発信ツールの使用目的や対象者を明確にした上で取捨選択を行い、これまでの「当たり前」にとらわれない広報の構造改革を行いましょう。

広報活動は最も難しい役割の一つであると同時に、私たちが事業目的を達成する上での必須項目です。1年を通じて、様々な委員会や事業と深く連携し、継続していくことが重要となります。「明るい豊かな淡路島」を実現するためにも、私たちの組織や展開する運動を一人でも多くの方々に届けられるよう戦略的な広報に取り組んで参りましょう。

 

 

結びに

青年会議所には、品格ある青年であれば職業を問わず誰でも入会できる広い門戸があります。一方、20歳から40歳までという活動の年齢制限もあります。同じ年代の多種多様な人間同士の交流は、それだけで自身の価値観を広げ、多くの気づきに繋がるかもしれません。しかし、それは青年会議所に数多くある魅力の一つにしか過ぎません。「大人の学校」ともいわれる青年会議所にある魅力の多くは、活動を積み重ねることで見出されていくのです。そこには苦しいことも、つらいこともあるでしょう。だからこそその先に、多くの有益な機会が訪れるのです。今一度、自らのアイデンティティを愛しましょう。三信条(「奉仕」「修練」「友情」)という唯一無二の価値観を肌で感じることは、今後の人生を彩るまたとない経験となるはずです。

行動しよう、青年らしく。
荒削りでも、失敗を恐れず果敢に挑戦しよう。
感謝を胸に、メンバー全員で決意の一歩を踏み出そう。
英知と勇気と情熱をもって淡路島にムーブメントを起こそう!

「こんな時代」に訪れた創立60周年という節目の年だからこそ、果敢に挑戦する1年としましょう。青年会議所らしさを余すことなく発揮し、時代に即した手法をもって、信じた道を正々堂々と歩いていきましょう。これまでJCI淡路を59年間受け継いできてくれた、すべての方々への感謝を胸に、今を担う私たちだからできる淡路島の未来をつくるための挑戦をしていきましょう。明るい豊かな淡路島をたぐり寄せるのは他の誰でもなく、私たちです。

2022年 私たちが誰よりも淡路島を愛した証を刻もう!

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